卓上型遠心塗抹装置「とまつくん」
医療機器製造販売届出番号:17B1X10002LP0001
「とまつくん」は、病院や検査機関などで使用する血液塗抹標本を遠心法で作成する卓上装置です。
臨床検査技師によって採取された血液を滴下し、スタートボタンを押すだけで、簡単に標本作成が可能。回転数4,700rpm、回転時間は0.1~9.9秒まで設定でき、特別な技術を必要としません。
少量の血液を滴下するだけで、簡単に・美しい均一な塗抹標本の作成が可能です。
均一な塗抹
よくある自動検査ラインでは、“ウェッジ法”と呼ばれる方法で塗抹標本が作成されています。
ウェッジ法とは、2枚のスライドガラスを合わせ、こすり合わせて血液を伸ばし広げる方法ですが、このこすり合わせのときに細胞を破壊してしまうおそれがあり、均一な塗抹標本を作成しにくい手法です。
一方、“遠心法(スピナー法)”は、スライドガラスに血液を滴下した後に遠心力を利用して血液を広げる方法。細胞を破壊せず、均一な塗抹標本を作成できる手法です。
遠心塗抹装置「とまつくん」はこの遠心法(スピナー法)を採用した装置。「とまつくん」は精度にこだわる技師にとってなくてはならない装置の一つなのです。
安全性
臨床検査の現場では非常に高いバイオハザード要求が存在し、異常検体に特化して使用される遠心塗抹装置「とまつくん」では“感染防止”が重要な課題の一つ。使用においては「フタの開閉時」「スライドの取り出し時」そして「洗浄時」が、感染リスクの高い工程として挙げられました。
このうち、「フタの開閉時」については、開閉するフタに飛散した血液が付着している可能性もあるため、自動での開閉を採用し、フタに触れなくても標本を取り出せるようにしました。
「スライドガラスの取りだし時」については、ピンセットにてガラスプレートを取り出しやすくするため、ガラスと固定台の間にピンセットなどの差し込むスペースを設けました。
そして、最も感染リスクの高い「洗浄方法」については、フタ上部のボタンを押すだけでユニット一式を取り外せるようにして、そのまま丸洗いできるようにしました。
遠心塗抹装置「とまつくん」は、これら使用者目線の二重三重の安全性の追求が喜ばれ、選ばれる理由の一つともなっています。
操作性
電源投入後に自動でフタが開きガラスプレートをセットできる状態に。セットしたガラスプレートに血液を滴下しスタートボタンを押すだけで、フタが自動で閉まり回転して塗抹標本を作成します。
ボタン1つで感染のリスク無く均一の塗抹標本が作成出来るため、誰でも安全・確実に操作が可能。
回転時間もダイヤル式で簡単に設定でき、ガラスプレートの停止位置も毎回同じ。取り扱いミスも起きにくくなっています。
フットスイッチ(オプション)
両手が塞がっている状態でもスタートが可能なように、フットスイッチをオプションでセットできます。フットスイッチは、とまつくん本体に接続するだけで利用可能です。
カラー(オプション)
「とまつくん」基本色の白色以外も対応可能。お好みに合わせてご指定いただけます。
バイオハザードなど、検査対象によって機種を使い分ける施設様にも対応できるよう、4~5種類のカラーを用意しています。「この検査にはこの色~」など、色での識別にもご利用いただけます。
- 外形サイズ
- :200(W)×251(H)×403(D)mm ※H寸法はふたを閉じた状態です。
- 重量
- :12kg
- 電源電圧
- :100~300VA 50-60Hz
- 動作環境
- :15~32℃ 30~85%RH
- テーブル回転速度
- :0.1~9.9秒
- オプション品
- :フットスイッチ、本体ボディ色の変更
*機械の改良にともない、お断りなく仕様などを変更させていただくことがあります。